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君が欲しい

第12章 君の気持ち

僕は君の左横に座った。


君の背中から右手を伸ばし、少し抱えるようになった。


僕と君の指が重なって、『星に願いを』の曲が流れた。


君のか細い白い指が奏でる音は繊細で美しい。


楽譜を見る君の横顔は真剣で、これがまた可愛い。


メロディーは知ってるから段々慣れてきて、君は一人で弾けるようになった。


僕は左手で一緒に音を重ねた。


君は、はにかみ気味に微笑んで時々僕を見て弾いてた。


ほんのり頬が色付いて見えたのは、気のせいだろうか。


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