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君が欲しい

第21章 クリスマスライブ

「次は潤平ね。」


「真緒の後じゃ弾きにくいな」


「じゃ、一緒に」


椅子に座ったまま僕を見つめる君が凄く綺麗に見えた。


「そうだね」


僕は君を抱えるように後ろから座った。


君の甘い香りが近過ぎて、一瞬クラッとした。


「潤平、あったかい」


僕の胸と君の背中が密着してお互いの体温が混ざって暖かかった。


君が少し頬を染めていたのは気のせいじゃない。


僕達は重なって、クリスマスらしい曲を弾いて楽しんだ。


君の気持ちが少し僕に近づいているような気がした。


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