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君が欲しい

第23章 君のベクトル

僕らの演奏は大絶賛の中、時間通りに終わった。


カウントダウンを待つ観客で、ホールは凄い人だった。


僕はステージから挨拶をして観客に目をやった。


その中に居る筈のない君を見た。


まじかよ!?


観客に埋もれそうな君を見つけて、僕は慌ててステージから飛び降りた。


人の波を掻き分けて、やっとの思いで君の所まで辿り着いた。


「潤平!」


君は笑っていた。


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