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君が欲しい

第23章 君のベクトル

「凄く良かったよ!」


君は無邪気に笑いながら僕を褒めるんだ。


僕は君の手を取って人混みから急いで壁際に連れ出した。


「真緒、一人で来たの?」


「うん!」


無邪気な顔は可愛いけど、こんな場所一人で来るなんて無謀過ぎる。


「危ないだろ!
なんかされなかった?」


僕は君が心配で仕方がなかった。


「大丈夫!」


ニコニコしている君を見て、ほっとした。


「でも、どうして?」


「だって、新年だよ!どうしても潤平と一緒に迎えたかったんだもん!」


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