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君が欲しい

第6章 夢のような時間

店内は更に暗い。


ライブハウスなんてどこもそうだ。


僕は小さい時から親父に連れて来てもらってるし、
たまに演奏もしているからオーナーも店員もみんな知っている。


「おっ潤平、いらっしゃい。」


「今晩は。」


オーナーがすぐに君に気がついた。


「おや、今日は彼女連れ?」


「友達だよ。」


一応否定。


「最近の子は友達なのに手繋いでるのか?」


繋ぎっぱなしだった手を慌てて離した。

「暗かったからだよ。」


とにかく言い訳。


「へぇ。」


オーナーそんな顔で見ないで下さい。


ホントに友達です。

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