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君が欲しい

第10章 君の涙

僕の家は本当はバスなんか乗らなくても歩いて帰れる距離だ。


だけど、暑いし怠いしやっぱりバスの方が楽なのだ。


バスを降りてすぐの大通りに家はある。


「ここだよ。」


「あれ?カフェ?」


「親父がやってる店。カフェなんて洒落てないよ。
昼は茶店で、夜は酒なんかも出したりしてる。
まあ夜は気まぐれでやってるんだけど。」


そういわゆるジャズ喫茶ってやつだ。


ほとんど親父の趣味の店なんだけど、珈琲は結構旨くて評判良い。


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