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鬼畜の復讐2

第24章 凶弾

「あ、お兄ちゃん?」
麗子から拓真に連絡が入った。
「ゴメン、お兄ちゃん…頼まれた撮影、録画失敗だったの」
「そうか…ま、仕方がないな」
腑に落ちない拓真。
「あゆ姉がヤクザに輪姦されるとこ、みたかったのにぃ…それにね?あゆ姉、丈二のコックに泣きよがりまくったらしいわー。あの人もただのオンナねぇ…」
「(そんなに隆一郎と今の暮らしを守りたいのか…あゆみ…)」
「それと…丈二さんが私にはもう復讐はやめろって…お兄ちゃんに任せておけっていうんだけど…」
「三宅さんの言う通りだ、麗子。お前は三宅さんと幸せに暮らせ。父さんも母さんもそう思ってるだろう。俺が麗子の分もアイツに思い知らせてやる」
「でも、お兄ちゃん…」
「麗子、俺はアイツに復讐するために目覚めたと思ってる。本来なら、寝たままかそのまま死んでいた身体だ。命懸けでアイツに復讐してやる」
「…わかった…あ、それから、もうひとつ。私、丈二と籍を入れることになったの!」
「それは、よかったな」
「丈二、ヤクザだけど…」
「まあ、たしかに、社会的には喜ばれる存在じゃないが、麗子が選んだ相手だ。幸せになるなら、それもいいだろう」
「それで、今更なんだけど、丈二がお兄ちゃんに挨拶したいっていうの」
「へえ…意外と律儀なんだな、三宅さんは」
「今、組がごたごたしてるみたいで、おちついたら、連絡するわ」
「わかった」

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