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鬼畜の復讐2

第24章 凶弾

麗子との電話を切ったあと、真由子がやって来た。
「妹さん、何だって?」
拓真は麗子の話を真由子に聞かせた。
「隠し撮りが失敗したって言うのは、多分嘘ね」
「君もそう思うか?」
「ええ。三宅さんが麗子ちゃんの復讐を止めないって言うなら、失敗も頷けるけど?」

拓真は頷く。
「三宅さんに何らかの得があって、そうしたんだろう…まあ、麗子や三宅さんが復讐しなくても、俺は構わないがな」
拓真も真由子もさすがに、三宅が二人を消そうとしているとまでは考えつかなかった。
「(三宅さんは…あゆみをオンナにでもするつもりなのか?)」

「ねぇ…拓真?」
「ん?」
「隆一郎、いくら提示してくるかしら?ウフ」
真由子が甘えて拓真にすりよってくる。
「あいつ自身は権力もカネももっていない…あいつの親父が権力者だ。親父に頼んで、いくら出すかだなぁ…隆一郎にはこれから、俺と真由子の金庫になってもらうんだ…お偉い政治家先生になってもらわないとなぁ?真由子」
「ウフ、そうね、拓真…あん…」
「幸い、みんな俺の事なんて忘れてるしな…真由子とこうして暮らしていくのも悪くない」
「はぁん…私は初めから拓真と一緒に暮らしていくつもりだったわぁ…あ、あん」

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