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鬼畜の復讐2

第27章 幸せな家族

中山家。
「おお!御馳走だな、今日は」
隆一郎がリビングに現れる。
「当たり前よー、パパ。お兄ちゃんの優勝祝いなんだもの!私もママの手伝いしたの」
「邪魔したんじゃないのかぁ?詩織」
「あ、お兄ちゃんヒドーイ!!最低」
「ほらほら、みんな席について」

「よし、賢太郎!よくやった!優勝おめでとう!」
「おめでとう!賢ちゃん」
「おめでとう!お兄ちゃん!日本一!」
「サンキュー!」

隆一郎とあゆみは一男一女をもうけた。
長男賢太郎、高校三年生。
野球部に所属し、超高校級スラッガーとして甲子園春夏連覇、夏の大会で全試合本塁打を放ち、ドラフト一位指名確実といわれている逸材である。

長女詩織、中学三年生。
名門のアメリカンスクール通っている。
母あゆみに似て、美人で聡明な少女。
高校からアメリカ留学することになっている。

「賢ちゃんはプロ野球選手…詩織ちゃんはアメリカ留学か…寂しくなるわね…」
しみじみとあゆみが呟く。
「そうだな…」
「そんなこと言って、母さん?ホントは父さんと二人になれるから、うれしいんじゃないの?な、詩織」
「うんうん。パパとママ仲いいもんねぇ?」
「そ、そんなことないわよぉ」
「親をからかうんじゃない、二人とも!」
「照れてる照れてる」

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