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鬼畜の復讐2

第32章 賢太郎と詩織

時間は少し遡り…
あゆみと隆一郎の子供たち、賢太郎と詩織は二人より早く目が覚めた。
賢太郎と詩織は困惑していた。

椅子に縛りつけられて、拘束されていたからだ。
何故?どうして?ここはどこ?
「お兄ちゃん!」
「詩織!大丈夫か?」
「何で?ここどこなの!?」
「僕にもわからないよ!」
拘束を解こうともがく賢太郎と詩織。
「パパァ!ママァ!助けて!」
「クソーッ」

そんな兄妹の前に、拓真と真由子が現れる。
見知らぬ男女の出現に、困惑し、恐怖する兄妹。

「クックックッ…お目覚めだね?中山賢太郎くんに、中山詩織ちゃん?」
「!?」
どうして自分達の名前を知っているのか?と訝しむ表情の二人。
「あなたたちは誰!?ここはどこ!?どうしてこんなことになってるの!?」
詩織が半べそで尋ねる。
「クックックッ…まあ、そんなに慌てるな、詩織ちゃん。ちゃんと質問に答えてやるから。俺は、二階堂拓真…」
「(ニカイドウ…?タクマ?)」
賢太郎はその名前に聞き覚えがあったが、この状況下で思い出すことはできない。
詩織は全く知らない名前だった。
「私は拓真の妻、真由子。ま、私の事はどうでもいいわ」
「そして、ここは俺と妻の城…リベンジビルさ」
「な、なんだよ!そのリベンジビルって!」
「君たちがこんなことになっているのは、ご両親…正確には、お父様の中山隆一郎のせいだ」
「父さんのせいだって!?どういうことだよ!何で俺達が!」
「クックックッ…ところで、賢太郎くん。俺の名前…二階堂拓真に聞き覚えがないのか?」
「……」
「あなた、甲子園優勝したんでしょ?怪物なんてアダ名で」
「(怪物?ニカイドウ…!?ニカイドウタクマ!)あっ!?甲子園四連覇の怪物…父さんのチームメイト!」

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