鬼畜の復讐2
第4章 目覚め
拓真が植物状態になっておよそ四年後…
拓真の元には妹の麗子も来なくなり、看護婦の三田真由子だけが献身的に世話をしていた。
「生きているだけ…か…二階堂さんの家族はいなくなってしまった…奇跡的に目覚めても…なにかしらの後遺症…身体が動かない可能性もある…それより、目覚めた方が二階堂さんには辛いかもしれないわ…」
真由子は拓真の母親が遺したノートを麗子から預かっていた。万が一、拓真が目覚めた時に渡して欲しいと…
中を見たい衝動にかられたりもするが、麗の話しから、大体の想像はつく。
「ひとでなしのような人っているものなのね…権力や財力にとりつかれた魔物だわ」