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鬼畜の復讐2

第4章 目覚め


その後、三田真由子の献身的な介護で、徐々に回復していく拓真。
身体は真由子のマッサージでいくらかは動くようになった。

声は出せるようになった。

「すまない、三田さん。世話ばかりかけて」
「何を言ってるんですか。お世話するのが仕事なんですから。気にしないで」
食べ物を口に運ぶ真由子。

「四年間も意識不明だったのか…俺は…」
「ええ。生きている事も奇跡的なのに、意識が戻るなんて、奇跡の中の奇跡なんですって」
「そうか…三田さん…」
「真由子でいいわ」
「真由子さん…俺の家族とか…どうなったか知りませんか?」

真由子は悲しげな顔で、麗子から預かった母親満喜枝のノートを差し出した。

「?」
「妹さんから預かった、お母様のノートです。二階堂さんが眠っている間の事が書かれているみたいです」

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