鬼畜の復讐2
第5章 若林あゆみ
数日後~
拓真の病室にいるあゆみは、拓真の手を握り、咽び泣いていた。
「ごめんね…ごめんね拓真…こうするより他にないの…ごめんね…許してね…」
あゆみは拓真にそっと口づけをすると、病室を出ていった。
そのころ、病院に満喜枝がやってきた。
夫暁が、拓真が事故で意識不明になったと知り、容態が急変し、暁には麗子がついていた。
「あら?」
駐車場に見覚えのあるベンツと、見覚えのある若者。
「隆一郎くん…」
そこへ、あゆみが伏し目がちにやってきて、隆一郎のベンツに乗り込んだ。
「あゆみちゃん?」
ベンツに乗り込んだあゆみに口づけをした隆一郎。
「!?そう…そういうことだったのね…あゆみちゃん…拓真を見限ったのね…」
ベンツが駐車場からてでいった。
「もしかしたら…あの二人が…拓真を…」
満喜枝の表情に疑念と、憎悪が浮かんだ。
「拓真…あゆみちゃんはあなたを見捨てたわ…もう少し傍にいてくれて欲しかった…」
その時、満喜枝の携帯が鳴った…
麗子から…暁が亡くなったという報せだった…