鬼畜の復讐2
第1章 栄光
ドラフトが近づいてきたある日。
拓真は、母満喜枝、妹麗子そして、あゆみと食事をした。
満喜枝も麗子も、あゆみの事は既に、拓真の妻、家族として認知していて、仲がいい。
「あゆ姉は料理も天下一品だねー、お兄ちゃん」
「お前もあゆみちゃんから料理のひとつでも教えてもらえよ」
「その前に、包丁使えないんだから、まず、そこからよ、麗子は」
「こらー!そこの親子!うるさいぞ!」
「私でよければ、いつでも教えるわよ?麗ちゃん。ビシビシスパルタでね?」
「あゆ姉まで、ヒドーイ」
母、満喜枝は嬉しそうだ。
気掛かりは、父暁の事だ。
その話題になると、暗く重い雰囲気になる。
「拓真…麗子…そろそろ覚悟した方がいいわ…」
「もうすぐドラフトだから…それまで持ってくれよ…父さん…」