鬼畜の復讐2
第12章 真由子と麗子
真由子が受付に行くと、はたして、そこには麗子がいた。
隣には、体格のいい、独特のオーラをはなっている目付きの鋭い男がいる。
「三田さん!」
「麗子ちゃん…」
「お兄ちゃんの意識が戻って、今ここにいるって聞いて!」
「(このオンナもいい女だ…)」
真由子は冷たい表情をみせる。
「何の用?拓真には会えないし、会わさないわ、麗子ちゃん」
「え?」
「おかあさまと拓真の仇は討てて?」
「そ、それは…」
「お前、看護師だろう?何の権利があって、兄に会いにきた妹を会わせない?」
「あなたは?」
麗子のオトコであることは明白だが、敢えて尋ねる真由子。
「三宅丈二ってもんだ。麗子は俺のオンナでな」
真由子は嘲笑し
「復讐するって、私の制止も聞かずに拓真を私に押し付けておいて、オトコ作って、どの面下げて、拓真に会うわけ?」
「う…」
返す言葉もない麗子。
「あゆみって女もそう、麗子ちゃんもそう。四六時中、ずっと拓真の傍にいてってお願いはしていないわ。いつ意識が戻るか、二度と戻るかわからないんだもの。でも、何でもう少し、傍にいてあげられなかったの?」
「…」
「彼が意識を取り戻したとき、見知らぬ私しか、いなかったのよ?その時の彼の寂しさがわかる?」