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狼さんの腕のなか

第2章 取り引き

近くの大型病院に着くと
手術中というランプの光る手術室に運ばれた

「凛・・・凛・・・うわぁぁぁん」
あたしは廊下でイスに力無く座ると
泣きわめいた



「美琴」

「シスター・・・」
あれから一時間泣き続けて
やっと涙を拭ったのにまた涙が溢れだした

「みんなは?」

「近くの保育園をお借りしたわ、遅くなって
ごめんなさい・・・みんなを寝かしつけるの大変だったの」

「凛・・・身体中を火傷してた・・・」
嗚咽が止まらない
凛はどうなるの?

「凛の無事を願いましょう・・・」

「うん・・・」

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