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蝶々

第1章 いつもの日々

「えっと、アリスちゃん、マリンちゃん、ティファニーちゃんっ!」
「きゃはは!覚えててくれてありがとうっ!」

酔った三人から抱きつかれ、玲は未だに帰れないでいた。

「もぉ、ほんとにうれしいなぁっ」
「…ありがとうっ」

ちょっと笑うと彼女たちはすぐ面白がる。

玲は明日もいつも通り学校だった。
早く帰りたいと思っていても、帰れずに、時計を見ては焦った。

「ねぇねぇ、レイカ、あたしたちのこと名前で呼んでよ」

マリンが突然そんなことを言いだした。

「あっ、それいいね!」

アリスもティファニーも納得していた。

「じゃあ…ありさちゃん、まりちゃん、ふみあちゃん…?」
「可愛い~!!」

三人はまた騒いだ。

「もういっそ呼び捨てで!」

ティファニーが期待して言うので、玲は呼び捨てをした。

「じゃあ、ありさ、まり、ふみあね!」

疲労を隠しながら明るく笑いかけると、三人は、満足したようになぜか眠り始めた。

玲は三人が寝ている間にこっそりと店を後にした。

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