
北斗七星
第4章 天体観測
展望台に続く暗い階段を電気が明るく照らしていた。
コツコツと足音だけが響いて、なんだかいつもの学校じゃないみたい。
宮橋は鍵をガチャリと鳴らして扉を開けた。
あたしは展望台の高い所へ行く宮橋についていった。
「うわぁ…」
歩きながら上を見ると、満天の星空が広がっていた。
見たこともないくらいに綺麗で、輝いてた。
柵に手を掛けた宮橋は話した。
「たまにここに来て空を見るんだ。今日のは一段と綺麗…」
「やっぱり星…好きなんだ」
「やっぱりって何だよ(笑)」
「あはは(笑)好きなんでしょ?」
「好きだよ」
たったそれだけの言葉なのに、自分に言われた気がして勝手にドキドキした。
