北斗七星
第6章 王子様
…ていうか、
「いいよいいよ、大丈夫!」
初対面なのに迷惑かけちゃあれでしょ…?
あたしは長谷川くんの抱えているノートの山に手を伸ばした。
けど……
「だーめ。女の子なんだから無理しないで?」
「は…長谷川くん?」
スッとかわされて届かなかった。
“女の子なんだから”
初めて言われたなぁ…
「ありがとう!」
「いーえ」
ニコッと笑った長谷川くんは、職員室へ歩き出した。
「お前……アイツには君付けなんだな」
ノートを四冊持った宮橋が横に来て言った。
「なんで?あっ分かった!」
あたし、宮橋には呼び捨てだからもしかして…
「嫉妬?」
「なっ…ちげーよ、ただ、扱いが違うなって……」
「それはあんたも同じ、宮橋くん?(笑)」
「うぜ…」
「うざいとはなんだバカ!」
「うっせーお前に言われる筋合いはねぇ」
ほんと嫌だ宮橋のこういうとこ!
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