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写真をちょうど保存したとき､
携帯か着信を知らせた｡


ディスプレイに表示されたのは


"司"


出るか出ないか迷っていると


「とりあえず出てみろよ｡コール長いし」


お兄ちゃんの一言で電話に出た｡


「も…もしも」


「ばかやろーっっっ!!ワンコールで出ろ!こんのバカらら!!」


もしもしと言い終わる前に司に罵声を浴びせられた｡


「ご…ごめん」


「何回電話したと思ってんだよ!かけてもかけても"電源が入ってない"って言うし｡メールしても返ってこねぇ｡俺以外にも結衣とかおじさん､おばさんお前にめちゃくちゃ連絡したんだぞ!今どこにいんだよ!?」


ものすごい勢いでペラペラしゃべる司｡

相当ご立腹なようで怒り口調になってる｡


「ごめんね司」


きっとみんなに心配かけてるんだ｡


なにも言わないで出ていったから｡


「今零くんと一緒か?」

「う､うん｡一緒にいる…」



「そっか｡お前が1人でいるんじゃなくて安心した｡お前1人だと変な奴に連れてかれるかと思ってすげー焦った」


「大丈夫だよ｡でも､ありがとう」



「まぁそれはそれとして!らら!お前早く帰ってこい!!」


「え?何で?あたし…帰りたくない」


心配かけたのは悪いけど
あたしはお兄ちゃんと駆け落ちしたんだ｡


ママに大嫌いとも言ったし

正直顔も合わせづらい｡


「らら!お前そんなこと言ってる場合じゃねぇ!緊急事態なんだよ」



「え…?」



「いいか…よく聞けよ」





司は少し間を開けてからゆっくりこう言った｡










「おばさんが……事故に遭った」











司の口から伝えられたのは




ママが事故に遭ったという知らせだった───────────｡