Eternal Love…
第39章 愛してる。~零side~
~ららside~
『らら愛してるよ』
そういってあたしのそばから遠ざかるお兄ちゃん。
『待って!待ってよ!お兄ちゃん!』
どれだけ頑張って追いかけても
追い付くどころかどんどん遠くなる距離。
やだ……お兄ちゃん。
あたしを置いていかないで…っ。
「いやぁあぁっ!」
嫌な夢にうなされてあたしは目を覚ました。
お兄ちゃんはあたしを置いていったりしない。
そばにいるって言ったもん。
今だって…あたしの隣で……。
「お兄ちゃ…ん?お兄ちゃん!?」
昨日まで隣にいたはずのお兄ちゃんがいなかった。
「お兄ちゃん…っ…どこ?」
大きな不安があたしにのしかかってくる。
素っ裸にタオルケット一枚巻いてあたしは家中探した。
「お兄ちゃん!お兄ちゃん!お兄ちゃん!」
リビングもトイレもお風呂も。
どこを見てもお兄ちゃんの姿がない。
どうして…何で…?
ふと玄関を見るといつもはいているお兄ちゃんのくつがなかった。
まさか………。
あたしは急いで部屋に戻りそばにあったワンピをきて裸足で外に飛び出した。