眠れぬ王子と猫な僕
第4章 モノクロな王子
「辛かったな。寂しかっただろ。だけど、もう独りぼっちじゃないから。俺がいる。」
僕は何も言えないかわりに何度も大きく頷いた。
「僕、ここに住んでいいの?」
「ああ、一緒に暮らそう。」
「うんっ!」
こうして、僕は瑛兎さんの家にお世話になることとなった。
「妖巳、お腹空いてるんじゃない?何か作ってくるよ。」
「や。1人にしないで。……怖い。」
1人にされると思うと、恐怖が込み上げてきて
部屋から出ていこうとする瑛兎さんに思わず抱きついついた。
その時、一瞬瑛兎さんの顔が紅くなって俯いた。
でもすぐに笑顔をみせてくれる。
「わかったよ。じゃあ、メイドが作ったのでいい?」
「うん。」
瑛兎さんは電話をかけてから、僕を抱き上げて自分の膝に向かい合わせにすわらせた。
「――///!!え、瑛兎さん…//?」
「なんか、ほんと可愛いな。妖巳って。」
瑛兎さんに抱き寄せられる。
どうしようっ!
なんか、、、ドキドキする……///
「あ、あの、瑛兎さん、降ろして?」
「駄目だ。それより明日妖巳の物、色々買いに行こうね。」
瑛兎さんが僕の髪を撫でる。
「でも僕、お金ないよ…?」
「俺が払うに決まってるだろ?可愛い妖巳のためなら何円だってだすよ。」
「そっそんなの悪いよ。僕は何もできないのに。」
「ん〜、じゃあ1つしてほしいことがあるんだけど……。」
「なぁに?」