眠れぬ王子と猫な僕
第7章 曖昧な関係
――1時間後
「服はこれだけでいい?」
沢山の紙袋を掲げて、瑛兎さんが尋ねてくる。
「うん……、こんなに沢山買ってもらって。いいの?」
「もちろん。じゃあ次は雑貨店へ行こうか。」
僕は、そこで立ち止まる。
「妖巳。どうかした?」
「……うん。ねぇ瑛兎さん、僕がそれ持つ。」
「だめだ。俺には軽く感じるけど、妖巳にはきっと重いだろうし。妖巳に荷物なんて持たせられない。」
「でも、、、」
「でもは無し。早く来ないと置いてくぞ。」
そう言って瑛兎さんはわざと、いつもより速く歩く。
「いや、待って!瑛兎さん…!」
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僕らが入った雑貨店は、半分が花柄とかレースとかリボンとかが沢山の可愛い雑貨で、もう半分が木がベースのシンプルでおしゃれな雑貨を扱うお店だった。
「妖巳の好みがわからないから、この店にしたんだけど、好きなのある?」
「可愛いの、好き……///」
「本当に?よかった。好きなの選んでいいからね?」
「ありがとう…!!」