眠れぬ王子と猫な僕
第7章 曖昧な関係
僕は、白い机と花柄のパジャマとレースが巻かれたお箸とピンクに花柄のマグカップを買ってもらった。
「妖巳はほんとに可愛い物が好きだね。」
瑛兎さんは、優しく微笑んだ。
「うん。………好き♪」
その笑顔が嬉しくて、僕も笑った。
「喜んでくれて良かった。他に欲しいものある?」
「もう………大丈夫。あの、ごめんなさい……」
「まだ気にしてるの?俺には甘えて良いんだよ?」
「ありがと///…うっ!」
その時、ふいに足の力が抜けて倒れそうになる。
だけどすぐに暖かい何かに包まれる。
驚いて顔を上げると、すぐ近くに瑛兎さんの顔があった。
「…っ///ご、ごめんなさい!」
「大丈夫?初めてなのにつれ回したから、疲れたかな?」
「……ごめん。」
「いいよ。早く帰ろうか。」
笑顔をみせてくれる瑛兎さん。
でも心の中では面倒な奴だと思われてる。
捨てられるのは……イヤだ。
「……………迷惑でしょ?僕の為にこんなにしてくれてるのに、僕は役立たずだし……。身体能力は人間より上だけど体力ないから……」
「妖巳、君はそれでもいいんだ。俺は妖巳が気にいったんだから。もう妖巳は俺のだよ?」
「…………だめなんだ。やっぱり。僕は瑛兎さんみたく綺麗じゃないもん……。なのにそんな風に優しくされたら、嬉しいのか苦しいのかわからなくなる!……っ」
気が付けば、涙が頬を伝っていた。
瑛兎さんはそんな僕を抱き寄せて、頭を撫でてくれた。