眠れぬ王子と猫な僕
第9章 風邪
「いいですか、まずトマトを…………」
「………うん。えっと、こうして、鍋に入れるの?」
「ええ、あっていますよ。手を切らないように気をつけて下さい。」
「わかった。……これは?」
「それは、これくらいの大きさに…………」
「これでいい?」
「はいっ、素晴らしいです。」
2時間後・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*
「…………できた。」
明日香さんのお陰で美味しそうなミネストローネができた。
「食べてみますか?」
「うんっ!」
「「いただきます。」」
「おいしい……」
「上出来ですね。」
「明日香さん、ありがと………♪」
「瑛兎様の風邪が治ったらまた作って食べて貰いましょうね。疲れたでしょう、お部屋で休みましょう。」
「……1人で?」
1人は絶対イヤだ…………
怖い………!
「大丈夫、私がついていますよ。」
「僕が……眠っても居てくれるの?」
「居ますよ。1人にしないように、瑛兎様から言われていますしね。」
明日香さんはまたニッコリ笑って、僕の頬を撫でる。
そのあと僕は部屋に案内されて、明日香さんに頭を撫でてもらいながら寝た。