眠れぬ王子と猫な僕
第11章 学園と嫉妬と危険な香り
妖巳side
「妖巳、早くしないと遅れるぞ。」
瑛兎さんが呼んでいる。
僕は制服に着替えるのに苦戦していた。
「着せてあげるからって言ったのに、強がらなくていいんだよ。」
部屋の向こうから笑い声が聞こえる。
「自分で着れるもんっ!」
「後五分もないぞ。遅刻したら、相当怒られるぞー。」
え?
そんなに怒られるのかな?
「え、瑛兎さん。やっぱり………着せて?」
「良くできました。入るよ。」
入ってきてすぐ、瑛兎さんは笑った。
「妖巳、まだYシャツだけ?」
「だって、、、」
「座って。急ごうね。」
「ごめんなさい。」
僕が謝るとまた笑った。
結局、瑛兎さんが全部してくれて、学校に車で向かっていた。
「妖巳はやっぱり可愛いね。」
「瑛兎さん、酷い……」
「だって、制服が着れないなんて可愛い。」
「着れるもん。」
「拗ねるなよ。」
『お坊ちゃん、到着致しました。』
「ああ。いつもありがとう。行くよ、妖巳。」
「うん。あ、あの、ありがとうございました。」
運転手さんに頭を下げて、瑛兎さんの隣に行く。
「妖巳、今から職員室に行って挨拶するんだけどできる?」
「僕一人で?」
「俺も行くよ。でも、俺と明日香としか喋れないんでしょ?」
「……頑張る。」
「心配だな。クラスも学年も違うし。休み時間はいくけど……。男子校だもんな。」
――ガラガラ
「失礼します。」
「し、しつ、れいします。」
「妖巳、早くしないと遅れるぞ。」
瑛兎さんが呼んでいる。
僕は制服に着替えるのに苦戦していた。
「着せてあげるからって言ったのに、強がらなくていいんだよ。」
部屋の向こうから笑い声が聞こえる。
「自分で着れるもんっ!」
「後五分もないぞ。遅刻したら、相当怒られるぞー。」
え?
そんなに怒られるのかな?
「え、瑛兎さん。やっぱり………着せて?」
「良くできました。入るよ。」
入ってきてすぐ、瑛兎さんは笑った。
「妖巳、まだYシャツだけ?」
「だって、、、」
「座って。急ごうね。」
「ごめんなさい。」
僕が謝るとまた笑った。
結局、瑛兎さんが全部してくれて、学校に車で向かっていた。
「妖巳はやっぱり可愛いね。」
「瑛兎さん、酷い……」
「だって、制服が着れないなんて可愛い。」
「着れるもん。」
「拗ねるなよ。」
『お坊ちゃん、到着致しました。』
「ああ。いつもありがとう。行くよ、妖巳。」
「うん。あ、あの、ありがとうございました。」
運転手さんに頭を下げて、瑛兎さんの隣に行く。
「妖巳、今から職員室に行って挨拶するんだけどできる?」
「僕一人で?」
「俺も行くよ。でも、俺と明日香としか喋れないんでしょ?」
「……頑張る。」
「心配だな。クラスも学年も違うし。休み時間はいくけど……。男子校だもんな。」
――ガラガラ
「失礼します。」
「し、しつ、れいします。」