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トライアングル・ラブ

第15章 泣き虫



私は小さく頷き、その場から立ち去ろうとした。


「優貴は、あなたみたいな子供っぽい子なんか、もう相手にしないんだから!」


突然、未来という子に叫ばれた。


“子供っぽい”。
確かに私は綺麗でもないし、クールでもない。

子供っぽい。
それが一番私には合ってる。


裕也だって子供っぽい私のことなんか“女”として見てくれないと思う。


そう考えただけで、涙が出てきそう。
でもこんなところでは泣けない。
私は唇を噛んで泣くのを必死に耐えた。

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