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トライアングル・ラブ

第3章 突然の優しさ



「あ、大丈夫だよ。」


私は、沙織に悟られないよう、笑顔を作った。

毎回毎回、沙織に心配かけちゃ悪いもんね。


「姫奈。」

「…へ?」


沙織ではない。
左隣から私を呼ぶ声がした。


そう、裕也だ。


「な、何?」


めったに“姫奈”と呼ばない裕也。
私にはいつも“お前”だもん。


「お前、ちゃんとワークの問題やったの?わかったの?」

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