テキストサイズ

トライアングル・ラブ

第16章 言葉の裏返し



「裕也いたのか?」

「私、行ってくる!」


私は山ちゃんから抱き着いていた力を弱め、近くにいた沙織に抱き着いた。

そして沙織に近くの段差まで連れていってもらい、プールから出た。


「裕也連れて来るね!」


私は笑顔で二人に言い、裕也の元へ小走りで向かった。



「…幼い顔してるくせに成長するとこは成長しやがって。」

「姫奈ってホント鈍感だね。ま、私はそんな純粋な姫奈が大好きだけど。」


山ちゃんと沙織の会話が私の耳に届くわけはなかった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ