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もしこれでちゃんと答えたら、きっと山ちゃんには好きな人がいる。


「そりゃぁ、可愛い子だよ。…可愛くて、友達思いで、素直でしかも泣き虫で…何より、笑顔が可愛い子。」


最初は笑いながら言っていたが、段々と真面目口調に。
そして、誰かのことを思い出しながら言っているような山ちゃん。


山ちゃんには好きな人がいる。
そう実感した。


「その子のこと、好き…なの？」


私は思い切って聞いてみた。

何も言わない山ちゃん。


周りの賑やかな声だけが耳に聞こえる。