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トライアングル・ラブ

第22章 すれ違い



「姫奈!」


私は足が止まった。
声の持ち主が分かるから、振り返れない。


しかし、近づいてくる気配は感じる。


足が石みたい。
動きたいのに動かない。


すると、肩を引っ張られ、後ろを向くはめに。


「なんで振り返らねーんだよ。」

「裕也…。」


今一番会いたくない人。
私は一瞬目を合わせたが、すぐに反らし、下を見た。

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