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トライアングル・ラブ

第25章 押された背中



「私、知ってたよ。姫奈も裕也が好きだってこと。」

「え…?」


そうなの?
真理は私の気持ち知ってたの?


「だから意地悪したくなっちゃって…。裕也と仲良い姫奈に嫉妬して…。私が応援してって頼めば、姫奈は絶対応援してくれると思って…。」


段々涙声になる真理に、私も涙を誘われた。


「姫奈が自分の気持ち押し込めてまで、私の応援してくれてるって思うと、スゴく辛くなってきたの。私は好きな人に近づけるけど、姫奈は離れてってるんだって。…私、卑怯だなって思った。」


ついに真理は涙を流した。
その涙は透明で、とても綺麗だった。

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