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トライアングル・ラブ

第30章 新しいスタート



「あー…、あのさ、お前今日なんか用ある?ちょっと話したいことあるんだけど…。」

「ゴメン山ちゃん!ちょうど今から出かけるんだよね。」


私は籠バックを肩にかけ、鏡でもう一度確認し、肩に置いていたケータイを右手で取り、右耳に付けた。


「あ、そうなんだ…。誰とか聞いても良い?」


山ちゃんの問いに心臓が跳ね上がる。


「えっと…中学の友達!」


私は何故かとっさに嘘をついた。


「姫奈~?早くしなさーい?待たせてるわよ~?」

お母さんが玄関から叫ぶ。

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