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トライアングル・ラブ

第31章 複雑な祝福



沙織はあまり自分のことを話さない。
私はいつも話を聞いてもらっている。

だからこそ、私も沙織の応援がしたい。


「…い…よ。」


小さな声が電話越しから聞こえてきた。


「…え?」

「…いないよ。」


ハッキリとした沙織の声。
それは今までに聞いたことのない、淋し気な声だった。

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