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トライアングル・ラブ

第32章 溝



「…そっか…。気にしないでな。ってか…忘れても良いから。」


私はその言葉に返答することができなかった。


言葉を出せない代わりに、加速する心臓。


「ちょっと変態。姫奈に変なことしたんじゃないでしょうね?」

「ばーか。俺は変態じゃない。清らかな変態なんだよ。」

「清らかな変態とか。変態に清らかもクソもないから!」


沙織は本当に大人だと思う。
私から何も聞いていないフリをして、山ちゃんと何も変わらず接する。

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