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トライアングル・ラブ

第33章 乱れ出す歯車



「俺、スタートダッシュが遅かったんだ。だから、言う前にもう終わってた。」


山ちゃんのことも、裕也のことも見ることができない私は、机の上のブタの筆箱だけを強く見つめた。


「…なるほどな…。じゃぁお前はこれからどうするんだ。」


梅ちんは今の山ちゃんの言葉だけで全てを悟ったような気がした。


「…俺、この場を借りて…。」

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