
トライアングル・ラブ
第33章 乱れ出す歯車
「お前の気持ちは、ここにいる全員が分かったと思う。だがな、恋ってのは、2人で1つのものを編み出すんだ。1人じゃ不可能なんだ。」
今までこんなに真剣に梅ちんの話を聞いただろうか、というくらい静寂するクラス。
「お前の“好きな子”にとって、何が一番幸せなのか。その子は誰といて幸せなのか。そこをちゃんと考えて行動しろよ。」
梅ちん…。
私は気づくと筆箱から梅ちんに目を移していた。
「…梅ちん…。アドバイス…ありがとう。」
山ちゃんは静かにそう言った。
きっと、微笑みながら。
