トライアングル・ラブ
第34章 迷路
「…正直に言って…?」
私は何も言わない沙織に追求した。
「…分かった。正直に言って、私は姫奈には…山Pが似合うと思うよ。」
「…なんで?」
そう言われる気がしていた。
沙織は裕也より山ちゃんといたから。
「…山Pは姫奈のことちゃんと理解してるし、ずっと姫奈だけを見てた。それに、姫奈を引っ張っていける能力がある。」
沙織が話しているとき、山ちゃんの顔が頭に浮かんだ。
山ちゃんはずっと私の側にいて、私を大事にしてくれた。
私の異変にすぐ気付いてくれるのも山ちゃん。