
トライアングル・ラブ
第34章 迷路
大好きな裕也からのメールなのに。
大好きな彼氏からのメールなのに。
何故私はメールを開かないの。
「…裕也か?」
その言葉に、無意識に瞳は挙動不審になる。
「…良いの。話、聞かせて…?」
私は、裕也のメールを開かず、ケータイを閉じた。
私のその行動に、沙織は驚きの表情を見せた。
…が、一番驚いてるのは私だ。
裕也のメールが来たのを知っているのに、見たのに、開くことはしない。
今までそんなことしたことなかった。
でも今は、山ちゃんの話のほうが大事だと…思ったから。
