トライアングル・ラブ
第2章 日常生活
「…姫奈が裕也を好きなら私はそれを応援するよ?でも、姫奈可愛いし、裕也じゃもったいないなぁ。それに…あ」
沙織は何かを言いたそうな顔をして私を見つめてきた。
「な、何?」
私は右手に持っていた苺ミルクの紙パックを握る力を一瞬緩めた。
その瞬間、苺ミルクが私の右手から消えた。
「へっ?!」
後ろを振り返ると、私の苺ミルクを悠々と飲んでいる山ちゃんこと山口隆(ヤマグチ タカシ)がいた。
私は山ちゃんって呼んでるけど、クラスの皆は山Pって呼んでる。
全っ然山Pキャラじゃないけどね。