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トライアングル・ラブ

第35章 涙のキス



「裕也んちに行くーっ?!」

「うんっ!初なのだぁ。」


授業中もニヤけが止まらない私に疑問を持った沙織が問いつめてきたので、ニヤけの理由を話した。


「ちょっ、ちょっと待って。裕也の親は?」

「裕也んち、共働きだから、いないみたい。」


沙織は大袈裟に口を大きく開いた。
まるで“ガビョーン”という顔文字のようだ。


「ど、どうしたの?そんな顔して…。」


私は沙織の顔の前で手の平をヒラヒラと動かした。

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