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トライアングル・ラブ

第36章 求めた光



「…じゃ、失礼します。」


山ちゃんは私が差し出した手を、くるりと回転させ、恋人繋ぎに変えた。


…へ…?


私は考えてもいなかった形に困惑する。


そして、一瞬と言った山ちゃんは私の手を引き、階段を降り出した。


「…ちょっ…、山ちゃん、誰かに見られちゃうよ…っ!」


私は繋がれた手と反対の左手で、山ちゃんの左肩を叩いた。


「大丈夫大丈夫!」


私の心配なんか目もくれない山ちゃん。

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