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トライアングル・ラブ

第6章 事件



「や、やめて下さい!」


私の言葉も虚しく、先輩は片手でブラウスのボタンを外しはじめた。

慣れたその手つきが、先輩の経験歴を表していた。


両腕は片手で押さえつけられている。

両腕が片手の力にも敵わないなんて…。


涙で視界が見えなくなってきた。


…沙織にやっぱり言えば良かった。
裕也に手紙のこと言えば良かった。

山ちゃんとじゃれあったままでいれば良かった。

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