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賄賂は君の身体で

第6章 強制収監です!!

「ひっ…ひゃっ!!ハクシュン!!」



豪快なクシャミを会長様にお掛けした私は、やばいと思いながら身震いが止まらなかった。

怖いと言うより…



「さ…むい…。」



2月。
外は雪が降る程寒いのに、水(体感温度は氷水レベル)を浴びせられ、ひざ掛け一枚を羽織るのみ。



小柴は、顔にかかったツバを手の甲で拭き取りながら、立ち上がった。



「すぐ暖めますから、少し待ってて下さい。」



そう言ってドアの方に向かって歩いて行く小柴を見ながら、複雑な気分になっていた。

クシャミを引っ掛けて、離れて行った小柴に謝る事もできていなければ、抱き締められていた暖かさも失い、でも、飛び出る程の心臓の動きは治まるし…。

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