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黒川 海 ~世界を変える者たち~

第7章 初仕事

「よし、カイまずMILはな」
「ちょっと待ってください。」
カイは、アンドの話をさえぎる。
「なに?」
「なに?じゃないですよ、時間変更になったの知らせなかったのアンドさんなんですよね。」
「え、ああ忘れてた。さっきゴメン本当ゴメンね。」
「まあ、いいですけど。」
「それよりMILの説明するぞ。」
カイはうなずく。
「MILはターミナスエンジンというヤツで動いているんだ。ターミナスエンジンは、お前とマリアが二人乗りして俺にぶつかった時に、乗っていたボードにも使われている冥王石を加工して作ったエンジンなんだ。ターミナスエンジンは半永久的にエネルギーを作れる最高のエンジンなんだ。」
「それは、BBにもついてんの?」
カイは質問する。
「ついてる。すべてのMILについている。そして、そのターミナスエンジンが起動不能になったとき機体は爆発する。」
「え?エンジンがやられただけで爆発すんの?」
「そうだな、ターミナスエンジンが起動不能になるとMILは当然動かなくなる、そうすると敵に捕まる可能性が高くなる、敵に捕まればMILからクロノ国の情報を引き出されホームを潰される可能性があるからだ。」
「そういえばホームってなんですか?」
「ホームってやつは今ここの空間のことをいうんだ。マリアと一緒に空間の歪みから入ってきただろ?ここは見えないシールドでおおわれているんだ。そのシールド内のことをホームと呼ぶんだ。」
「今から向かうところは別のホームってこと?」
「いや、ホームではなく普通の街だ。クロノ国のホーム普及率はおよそ三割なんだ。だからプロトなんかがでるんだ。」
「そのプロトっていうやつはなんですか?」
「プロトは今まで続いてる戦争の引きがねになった生物だ。プロトそいつは当然現れ当然消える化け物。一匹倒すのに五~六人がかりだ。そいつを政府の軍が倒しきれてないから、俺らが倒すわけ。」
「倒しきれてないって政府の軍はプロトに負けたってこと?」
「違う、おそらくプロトが逃げたのだろう。軍も暇じゃないからすぐ撤退したんだろうけど、安心しきれないその街の人たちが掲示板に依頼を書いたんだろう。」
「そういうことか。マリアさんがあまり乗り気じゃなかったのは。」

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