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みえない鎖

第2章 出会い

「何考えてる。俺のことだけ考えろと言ったのが、聞こえなかったのか?」

口をふさいでいた手は、軽々とアキによって拘束される。

「そういや、ベッドで寝かせた時に言ってたな。『流されたくない』って」

そんな話をした記憶は無い。
けど、寝かせた時・・・だと何か話をした記憶は微かに残ってる。

「何か言えよ」

「流されたくないってのは本音かも・・・」

成り行きでアキとセックスしたくない。もったいない気もするけど。

「ふーん」

アキはそういうと、私から離れると、近くの椅子に座って煙草を取り出し、吸っている。

拒否したのは私なのに、少し、どころかとっても淋しくはなったけど。

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