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みえない鎖

第19章 絡まる視線と・・・

ドキドキといつもなら聞こえない筈の心臓の音が、煩い。

白状しろと迫られてるから?
スーツ姿にやられてるから?

目を反らしたい。
ショウタの事を言ってアキに心配かけたくないし、汚点すぎる元彼の事も言いたくない、とブレーキという名の理性が働く。

目を反らせない。
いつもよりも引き付けられる姿は、私の本能を強引に引き摺り出す。

「言えよ」

葛藤する中、アキは本能の方を刺激する。言葉も視線も姿も、何もかもがクラクラする。

「言わねえ、と」

グイッと押し倒され、柔らかいソファに身を預ける。その上から逃げられない様に覆いかぶさるアキ。

身体同士が密着して、ますます逃げ場が無くなる。

顎がアキの指によって固定される。視線すら反らせない状況。

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