テキストサイズ

みえない鎖

第22章 区切り

口から漏れ出た言葉は、言った後、妙にしっくりきた。

「何の用って・・・」

ショウタの声は昨日より力が無い気がする。

「別れるってメールで言ったから、別れた。それだけの事でしょう?」

メールが来た頃の、自棄な自分自信の姿が脳裏に掠め・・・繋いでいる手に力が入る。

虚勢でも、もうこの人の前で、怯えた姿は見せたくない。

「メールを送っちゃう他の女の人がいたわけでしょう?別に私と別れたって、関係無かったと思う。
だから、ここに来ても、今更って話」

こんな元彼、大した事無い。大した事、無い。

本当なら怒りでぶちまけたいって気持ちも残ってる。理不尽な相手にイライラする。

けど、元彼とは今日ですっぱり終わらせたい。

「二度と、ここには来ないで。私はあなたの彼女じゃないから」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ