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みえない鎖

第22章 区切り

姿が見えなくなると同時に、ホッとした。

「行くぞ」

促すアキの手。
緊張から、繋いでる手は汗をかいてた事に今気付く。気持ち悪い筈だけど、アキは何も言わずに繋いだまま、

気がつけば目の前にはアキの車。

「乗って」

とそこでようやく手が離れ、促されるまま助手席に座る。アキが反対側の運転席に座ると、急に顔を近づけてきて・・・。

チュッ

不意打ちのキスの場所は右頬。それも一瞬。
そのまま何事も無かったかのように、ハンドルを握り発進する車。

頬にキスなんて、何故か気恥かしくなって、右頬に手を当て、キスの余韻に浸る。

脳内がアキ一色になって、ちょっと照れた。

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