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みえない鎖

第25章 強行突破

「・・・・・・瑠璃」

アキじゃない声。
でも、知ってる声。

一気に酔いが覚め、背中に冷たい何かが伝ったのは、気のせい?

「・・・何か用、です、か」

・・・声が冷静じゃない。
明らかに動揺した声。
喋るんじゃなかった、って若干後悔。

ドアノブに手をかけたまま、硬直して動けない。

少し首を右に傾け、相手との距離を測る。男との距離は歩いて5歩ぐらいの距離?

相手の意図が解らない。
何しに、来たの?
でも、意図を探る必要は基本無い筈。
意地でも部屋に入ればいいだけ。

終った相手に、情けをかける必要性は全くない。それも、二股男に。

沈黙と硬直に耐えきれなくなった私は、ドアを急いで開け、急いで閉めようとドアを引いた!

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